踏査報告(新踏査地 ミカン谷)

2019/5/25(土)

目的地 新踏査地候補 ミカン谷

天気 晴れ

メンバー はるき やましょ とわっちゃん ゴーシュ

9:30 大学発

10:42 踏査開始

10:55 サル糞発見

11:30 昼ごはん

12:07 クマハギ発見

14:39 踏査終了

16:07 大学着


5月なのに凄く暑い日が続き、ついに令和が本気出してきました感がすごいですね。5月でこの暑さなら8月はどうなってしまうのでしょうか。今年の夏を越せるか心配です。

今日は新踏査地に行ってきました。例年調査していた場所が、去年の台風や大雨で土砂崩れを起こし入れないということになり、新踏査地候補としてミカン谷というところへ行ってきました。


大学から車で走ること1時間弱ようやく新踏査地候補のミカン谷につきました。見た限り針広混合林でツキノワグマがいそうな感じがします。これは期待ができます。

さっそく山に入っていきます。するとすぐに何か匂うものがありました。サルフンです。


中を割ってみると、甲虫の羽や堅果類の殻みたいなのが出てきました。このサルはいいものを食べていますね。山の植生も豊富でいい感じです。

尾根を登っていくこと1時間弱、すこし開けたところへ出てきました。ここで少し休憩し、散策してみました。すると、新しめのクマハギを見つけました。


クマハギの特徴として、剥がされた樹皮は5cmくらいで長さは2mくらいになります。またバナナの皮を剥いた時のように樹木とつながって残っています。あとは白い線みたいなのが残ります。これは歯型です。今回は横についているので横から噛んで剥がしたということがわかります。

あとはシカフン、サルフンといったものやシカの角研ぎ跡などが見つかりました。やはりこういう開けたところは動物たちも使っているのですね。今後はこういうところを重点的に探していくのもありだなと感じました。


その後、地図を見る限りこのまま尾根を進み、少し横にそれると沢に出られて帰れると判断し、進んでいったのが誤りでした。地図では等高線は緩やかで下りられると思ったのですが、実際は急な崖で降りられない状態になっていました。このまま戻るのも危ないと判断したため、そのまま進んでいきました。落石が危ないので一人ずつ進んでいき何とか谷を下り、沢に出て帰ってくることが出来ました。今回は何とか怪我もなく無事に帰って来られましたが、これはほぼ道に迷ったといっても過言ではなかったと思います。そして、最悪手である「ドンドン下り続け沢に向かう」「むやみに動きまわる」をしてしまっていたと思いました。地図を読んでいたとはいえ、あまり良くなかった選択をしてしまったと思いました。山で道に迷ったときは「おかしいと思ったら道を引き返す」「尾根を登って現在地を確認する」「むやみに動き回らない」これらのことが大切です。そして、冷静になることも重要です。今回は崖についた時点で引き返して、来た道を戻るべきだったと思います。大きな反省点です。またGPSや地図がしっかり読めるようになっておくことは非常に重要なことなんだなと感じました。もし地図がしっかり読めなくて直感で歩いていたら、本当に遭難していたと思います。今後このようなことにならないためにもしっかりと対策することが大切です。野生動物のことだけでなく山の歩き方もしっかり勉強するべきだなと思いました。

今日はスリリングな踏査になりましたが、楽しかったです。しかし、この林道を新たな調査地とするのは、まだ判断しかねます。安全なルートをどう取っていくのか、どこら辺にクマの痕跡が多いのか、まだまだ課題はたくさんあります。今後も継続的に訪れて判断していきたいと思います。


(はるき)

岐阜大学ツキノワグマ研究会

ツキノワグマ研究会のホームページへようこそ! 当ホームページでは、ツキノワグマを研究する私達の一風変わったサークルの紹介と、 サークルのメンバーによる多くの写真を紹介したりしています。 どうぞごゆるりとご覧下さいませ。 毎週火曜日18時20分から34教室で定例会をしています。 興味を持った方は是非見学にいらして下さい。

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